予感

 なんか近場の小規模店舗群の様子が思わしくない。
 今年に入って角地にあったドラッグストアの支店が潰れたのが皮切りだった気もするが、歯科医院が診察日を減らしたのはもうしばらく前か。
 小さい方のヘアサロンがこのところシャッターを閉めている。臨時休業の張り紙があるわけでもない。開店から二年くらい経っていると思う。めったにお客のいない飾り気のない店。
 しばらく行かなくなっていた100円ショップに菓子類購入のためにふたたび行くようになっているのだが、店主と言うかフランチャイズ契約者と思しき老人がレジをしていることが多くなった。京都は学生の街でもあるのでアルバイトの応募に困るとは考えにくい。フランチャイズ契約者自身がレジに立ち始めるというのはたぶんかなり状況がよくないのではないかと思う。


 奥さんが止めているだかで日本非公開の三島由紀夫の映画「Mishima」は、やや精神分析的なアウトラインを持っている。三島のごく幼少期に、彼の祖母が若い息子夫婦からその男児を取り上げて自分の部屋に囲い込み、時に母を恋慕して三島がむずかると「あそこが痛いここが痛い」と幼い憐憫を誘って気をくじくような演技を繰り返した。前半に一定の時間を割いてこういうシーンが比較的丁寧に描かれる。
 終生自然に笑うことができなかったと言われる三島由紀夫が、健康な母子関係がもたらすべき情緒的な発達の機会を上記のような特殊な環境下で逃してしまったと考えるのは、たぶんそれなりにオーソドックスな解釈かもしれないし、映画もそのようなことを言いたかった面があっただろう。
 三島の祖母の異常行動がなんだったのかというのはひとつのテーマだと思う。三島は彼女のどういう欲望の犠牲者だったのか?男児を去勢しようとする女性の残酷な欲望は、たとえば「男性」に対するある種の復讐心から来ているだろうか?仮にそのような復讐心が餌食となる弱者を探すものだとしても、なにか倫理的なハードルのようなものがあってしかるべきで、三島の祖母がそのハードルみたいなものをやすやすと乗り越え得たのはなぜなのか?

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