しあわせの青いニンジン

 先週のNHKラジオ英会話で、イギリスのガトウィック空港近くの大油田発見のニュース(過去)を教材に取り上げていたのだが、私はこのニュースが報道された時に読んでいて、併せて随分前なんかの拍子に見た北海油田の枯渇状況のグラフを思い出して、およそ北海油田のイギリス領海だけが急速に衰えている現状で、そんなうまい話があるのかといぶかしく思わないではなかった。

・Big oil deposit near London airport, but will be hard to tap
http://english.alarabiya.net/en/business/energy/2015/04/09/Big-oil-deposit-near-London-airport-but-will-be-hard-to-tap.html

 上のアラブ系のニュースソースを要約すると、
1.UK Oil & Gasの革新されたコンセプトや技術でウィールド盆地を捉え直すと、新油井に1平方マイルに1.58億バレルあるとして全体で1000億バレルが推量される(それ以前は頁岩層に88億バレルと報告されていた)。
2.しかし専門家のAlastair Fraserによると、覆っている岩盤が不浸透で硬く当該地域は「思ったより不都合」であるという。取り出すにはそこに到達しなければない。
3.地質学的に似た地域のケースでは、3~15%は回収できている、とUK Oil & GasのCEOは言っている。
4.大規模な試掘調査の幾つかは国立公園などに影響を与えかねないので、細心の注意でなされなければならない、とthe British Geological Study は報告した。

 強固な岩盤に覆われてその向こうにあるという当該地域の大規模な石油の存在自体が、必ずしも確かなものではないのではないかという印象も持つわけだが、しかし、もし仮にこの発見がある種の方便なのだとしたら(!?)、人心掌握として「うまくできている」という感じも持つ。『とんでもなく大きな油田が発見されたみたいだけど今は取り出せない(技術が発達すれば取り出せるようになるかもしれない)』、というストーリーは人々の意識を未来に向かわせ彼らに積極性を与え社会全体に幾ばくかの明るさをもたらすにちがいない。仮に、本当は(そんなに)なかったり、いつまでも取り出せなかったり、取り出せてもコストが掛かり過ぎるものでしかなかったとしても、これは副作用の少ないよくできた共同幻想のシナリオではないかと思う。産業のないイギリスが現在窮地にあることはまだ変わりがないと思うが、この「催眠術」はそれなりにいい効果をもたらす可能性がある。
 もちろん、石油はちゃんと実在するのかもしれないけど!

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