ざんす以前

 『トニー谷、ざんす(村松 友視)』を読んだのだが、期待したものと違った。
 私は主にトニー谷の生い立ちに興味あったのだが、著者が眠たげな芸人論を長々展開して紙幅を浪費したりして、継父による虐待に関することなどほとんど何も分からなかった。その他においてもWikipediaのトニー谷のページのほうが詳しいくらいだ。こんなぼんやりした随想めいたものに対して、取材及び出版の機会が与えられたり原稿料が発生していた時代があったのだと、なんだか遠い別の星を観るような思いがした。奥さんへの取材の時などもっといろいろなことが聴けたはずではないのか。
 社会常識に優越する欲望の肯定とか散乱する興味のベクトルとかは、例えばある種の発達障害にありがちな特性かもしれないが、そういう視角においても有意義だと思われる踏み込んだ情報はなかった。ダンスのセンスはあるがスポーツの運動神経はなかったという奥さんの述懐が多少気にかかったくらい。

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