・杉山登志郎『発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療』 誠信書房
(p.98)上記は本書内で紹介されるワトキンスの「自我状態療法」の説明なのだが、本書の場合の自我状態とは患者に複数の人格があることを想定しているが、本来はパーツとしてもう少し意味が広いようだ。催眠を利用することで通常は出会えない他人格とコミュニケーションが取れるようになるとしている。しかし、健常者がやる場合は解離そのものがもっと弱々しいものなので催眠の手続は必要ないかもしれない。また、健常者と言えどトラウマのない人はいないので、この療法のプロセスを誰でもやってみるといいと思うのだ。一般人は、フラッシュバックや人格の断片のようなものに対してやってみるといいと思う、というか私はやってみた。
自我状態療法の基本的な流れを下記に示す(福井, 2012)。
①自我状態にアクセスする
②自己と内的システムについて理解する
③自我状態間で話し合いや交渉を行う
④それぞれの欲求を満たす
⑤自我状態間に平和をもたらす
⑥トラウマ処理を実施する
具体的な治療の手技を説明する。最初に患者の身体の安全感がある場所を特定し、イメージでその部位に、芝生の公園とそのなかにある小さな家を思い浮かべてもらう。イメージのなかでその家のなかに入って、地下室に通じる階段を探す。地下室への階段が見つかったら、ゆっくりとその階段を降り、地下室の扉を開ける。地下室において、さまざまな自我状態に会い、自我状態と交渉をしたり、トラウマ処理を行う。その後、お礼を言って地下室を後にして、再び階段を上り戻ってくる、というのがスタンダードなやり方である。
杉山氏はこの自我状態療法の簡易版を愛用しているそうで、必ずしも催眠誘導を用いず、下記のような手順らしい。
(p.100-p.101)
①イメージの家を身体の安心感のある部位に作る
②家のなかに入りパーツに集まってもらう
③パーツを確認する
④心理教育を行う
⑤幼い子からトラウマ処理を行う
⑥平和共存の確認
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