強者につられて笑う

090905.jpg 選挙が終わり、近々新たに総理大臣となることになった民主党代表の鳩山由紀夫氏だが、その夫人が、自分はUFOに誘拐されたとか、アメリカの有名俳優に前世で遭ったとか、金星に行ったとか、奇妙な発言をこれまで多々行ってきたとして、英米から発展して世界のメディアがこれを取り上げ彼女を笑いものにしているようだ(123)。私は、統合失調症かそれに類縁する精神疾患(妄想性障害やその他精神病性障害)をまず想像したが、他人によると、サイエントロジーとかいうカルトの信者で(個人の病性よりそちらの教義が優勢で)あるとか、覚醒剤などドーパミンに作用するような薬物を摂取している等々と憶測することもできるようだ。内外メディアは笑いものにしているだけで特に深い情報はなく、より詳細な分類特定は無理な感じだ。
 ネットコミュニティ界隈を見て回っていたら「夫人が仮に病気だとしても、このような異常者を外に出すこと自体が恥」と強く主張している人が幾らかいて印象的だった。それで思い出し貼ってみた右の画像は、1964年に起きた分裂病(現在の統合失調症)入院歴のある19歳少年によるライシャワー駐日アメリカ大使の刺傷事件の直後に、朝日新聞に掲載された風刺漫画である。この時、すべての精神病者を潜在的犯罪者と見なすような意見が、にわかに世間で一定の勢力を持つこととなり、精神衛生法の行き過ぎとも思える厳格化が議会で盛んに論議されたのだが、結局、患者の人権への顧慮等もあり当該法改正は戦前制度への退行だとして見送られた。アメリカ側の態度が意外に硬くないことが知れたことが見送りに寄与したかもしれない、と言うか、実のところそれが最も強い要因だったかもしれないとも思う。
 英米に次期首相夫人を笑われて恥じ入り罵って見せる今の日本人が、ライシャワー事件の報復に恐怖してすべての精神病者を潜在的犯罪者と見なそうとした一世代前の日本人と、何らの成長も変化もなくつながっているような気がしないでもない。

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