偶然の一致、有意の手前

 今日四条大宮地下鉄駅上の本屋(ブックファースト)に寄ったのだが、フロアの奥の方で幾分棚に隠れるようにしながら携帯電話で話し続ける一人の中年男性を見かけた。地味な背広とハーフ・コートで散髪したてのような感じのその人物は、少なくとも私が単行本やら雑誌やらを立ち読み店を出るまでの15分位の間は、周囲の迷惑を顧みて声を潜めたりすることも特になく電話の相手と駄弁を弄し続けたのだけれど、その話の内容がなぜかずっと汲み取り式便所とトイレットペーパーに関してだった。眼前の人々の、台や棚から本を取るために腰をかがめる動作や、本のページ(=紙)をめくる仕草が、彼の想念に何らかの影響を与えているのではないかと疑うことは、おそらく考えすぎというものであるのだろう。
 師走であわただしいせいなのか、このところ意味の断片のような心地の悪い遭遇が他にもあった。

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