コフートを読んでいて核心部分で出てきたので、ちょっとだけ単語の辞書的な意味を訳。
コフートが'aim-inhibition'を使っていたのは、思春期の攻撃性を持ち始めた子供に対して、反撃(or攻撃)を自己抑制する扶養者の健全な反応を叙述する際で、下記項目の文脈とは多少トーンが異なるかもしれない。
いわゆる毒親などは'aim-inhibition'が弱いと思われる。連れ子を攻撃してしまう義父とかね。
改めてフロイトの現象摘出の嗅覚みたいなものに感銘を受ける。フロイトが与えた解釈は今となってはほとんど死んだかもしれないが、彼が解釈の対象とした現象は時代を超えて単位として残り続ける。
祖父の家の玄関にウィリアム・テルのタペストリーが張ってあったのを思い出したりした。
あるいはペットの甘噛み的な行動も類推させる。
aim-inhibitionIn psychoanalysis, the quality of an instinct (3) that fails to achieve its direct mode of satisfaction or instinctual aim but that obtains partial satisfaction from remote approximations of the behaviour or activity that would satisfy it. Sigmund Freud (1856-1939) introduced the concept in 1921 in his book Group Psychology and the Analysis of the Ego (Standard Edition, XVIII, pp. 69-143, at pp. 138-9) to explain the origin of sociable feelings of affection, the assumption being that if friendships and affection between relatives were not subject to aim-inhibition, then they would be overtly sexual. aim-inhibited adj.
目的抑止精神分析における。直接的な満足や本能の目的は達成できないが、それを満足させる振る舞いや行動に対する遠巻きの接近によって部分的な満足を得るところの、衝動特性。このコンセプトは、ジグムント・フロイト(1856-1939)が1921年にその著書『集団心理学と自我分析』(Standard Edition, XVIII, pp. 69-143, at pp. 138-9)の中で、愛着におけるうちとけた感覚の起源の説明のために導入した。もし友情や愛情関係が目的抑止に支配されていなければ、それらはあからさまに性的なものになるだろう。目的抑止的な(形容詞)。
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